「peopleは『人々』という意味で、そのままで複数です」と学校で習ったかもしれませんが、実際に使われている英語では、peoplesと-sがついていることがあります。waterも普通は数えられない「水」ですが、watersと複数形になっていたりします。そのままで複数だったり数えられないと習ったはずの名詞は、どういうときに複数形になるのでしょうか?ここで整理しておきましょう。
peoplesにsがつく理由
英語を読んでいてpeoplesとsがついていると、一瞬「間違い?」と思ってしまいますよね。これは誤りではなく、sがつくのには、れっきとした理由があるのです。まずは、peopleにsがつく理由を見ていきましょう。
peopleの基本的な使い方
peopleは、「人々」で複数扱いです。普段は以下のような文で使われます。
How many people are there in the room?
(部屋には何人いますか?)
peopleに使われるbe動詞はisではなくareになります。一般動詞の場合、現在形は原形のままです。
peopleにsがつくとき
ところが、英語のニュースなどを見ていると、次のような文が使われていることがあります。
It’s common among many peoples around the world.
ここでのpeoplesは、「民族、部族、国民」などの「社会集団」を指します。many peoples around the worldは「世界のさまざまな国の人や民族」ということで、文全体としては、「世界のさまざまな国の人や民族に共通している」となります。
peoplesの例を知っておこう
ほかにも、こんな例があります。
The English-speaking peoples are diverse.
(英語圏の人々<国民、民族>は多様です)
English-speaking peoplesはアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなど英語を母語とする国の人々を指すものと考えられますが、インド人やシンガポール人など、英語を公用語として使っている人々を含めることもできます。
Show our respect for the indigenous peoples.
(先住民<の部族>たちに敬意を示しましょう)
indigenousは「先住の」という意味で、indigenous peoplesは「先住民たち」。そこにさまざまな部族が含まれていることを意味します。
peoplesを使った会話例
A: We should show our respect for the indigenous peoples.
(先住民<の部族>たちに敬意を示すべきです)
B: I agree. Let’s talk to the leaders of each people.
(賛成です。各部族のリーダーに話をしましょう)
「部族」はtribeやnationと表現することもあります。
waterやhairが複数形になると?
peoples以外にも、意外なところでsがつく名詞があります。sをつけることでどういう意味を表そうとしているのか、イメージしながら理解していきましょう。
waterにsがつくとき
The islands are surrounded by crystal clear waters.
(島々は透き通った海に囲まれています)
crystal clearは「透き通っていてきれいな」ということ。このwatersは「(一定の範囲の)海、近海、領海」などを指します。日本もSea of Japan(日本海)、Pacific Ocean(太平洋)、Sea of Okhotsk(オホーツク海)などのwaters(海)に囲まれています。
hairにsがつくとき
You have a few gray hairs.
(白髪が何本か出ていますね)
gray hair(灰色の髪)は「白髪」のこと。hairはそれだけで「髪の毛全体」を指し、She has blonde hair.(彼女は金髪です)のように言いますが、a hair(1本の毛)、a few hairs(何本かの毛)のように数えることもできます。
fishにesがつくとき
You can see tropical fishes below.
(下の方に熱帯魚が見えますよ)
fishはそれだけで集合的に「魚」を表しますが、いくつもの「種類」があるときは、fishesと複数にすることができます。a fishと言うと「魚1匹」または「魚1種類」。「魚2匹」のときは×two fishesではなくtwo fishとします。
A: Let’s take a glass boat. We can see tropical fishes below.
(グラスボート<ガラス底のボート>に乗りましょう。下の方に熱帯魚が見えますよ)
B: How nice! The water is so clear.
(素晴らしい!水が透き通っていますね)
coffeeにsがつくとき
Can I have two coffees?
(コーヒー2つもらえますか?)
coffee(コーヒー)やtea(お茶)は数えられない名詞でa cup of(1杯の)をつける、と習ったことがあるかもしれませんが、今はtwo coffees(コーヒー2杯)、three teas(3杯のお茶)と、普通にsをつけて数えています。
luggage / baggageやstaffは数えられない?
思いがけず複数で使える名詞がある一方で、やっぱり複数形にできない名詞、sをつけると異なる意味になる名詞などがあります。普段何気なく使っている名詞について、どのように数えればいいか確認しておきましょう。
luggageとbaggageの数え方
I don’t have any luggage to check in.
(預け入れる荷物はありません)
飛行機などで預ける「荷物」をluggage / baggageと呼びますが、これは「荷物全体」を指し、×one luggage、×two luggagesとは言いません。
数えるときは、one piece of luggage(荷物1個)とするか、a bag(カバン1つ)、two suitcase(スーツケース2個)のように、数えられる名詞を使います。なお、luggageとbaggageは同じように使われると思ってかまいません。
staffの数え方
We are short of staff.
(スタッフが足りない)
staff(スタッフ)は「職員、社員、人員」の塊で、数えるときはa staff member(スタッフ1人)、two staff members(スタッフ2人)のようにします。
staffsと複数にするときは、staffs in different divisions(異なる部署のスタッフ)のように、職員のグループがいくつかあるイメージになります。
ヒツジはどうやって数える?
They have many sheep on the farm.
(彼らは農場にたくさんのヒツジを飼っています)
sheep(ヒツジ)は「単複同形」の名詞で、複数でもsheep。よく「眠れないときはヒツジを数えればいい」と言いますが、one sheep、×two sheepsではなく、one sheep、two sheep …と、sheepを使い続けることになります。
「階段」の数え方は?
We need to widen the city streets and stairways.
(街の通りや階段を広げる必要があります)
「階段」はstairs、stepsのように複数で呼ぶか、stairway / staircaseで「階段全体」と習ったかもしれませんが、実際には以下のように使われています。
stair / step(階段の「1段」)
two stairs / steps(<階段>2段)のように数えられます。
stairs / steps(階段、段差があるところ)
建物の入り口など何段か昇り降りする必要があるところは、こう呼べます。
stairway / staircase(階段1組)
家や街の中にある「階段」上から下までをセットでこう呼びます。stairwayとstaircaseは同じように使われると思ってかまいません。
stairways / staircases(複数ある階段)
家や街の中にいくつかの階段があるとき、two stairways / staircases(2組の階段)と数えることができます。
luggageとstaffを使った会話例
A: Can I ask someone to carry my luggage?
(私の荷物を運んでくれるよう、誰かに頼めますか?)
B: A member of our staff will help you.
(スタッフの1人がお手伝いします)
「荷物」が複数あっても、luggageは単数形。「スタッフ1人」のとき×a staffとすることができず、a member of our staffまたはa staff memberとします。
なお、複数形に不規則な変化を使う名詞もあり、以下も参考にしてみてください。
学んだことを意識しながら、声に出して話してみよう!
名詞には数えられるものと数えられないものがある、と単純に割り切るのは難しいようです。
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