「ふるいにかける」を英語で言うと?仕事にも料理にも使える表現

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料理の「ふるいにかける」を英語でsiftと言いますが、ビジネスで「応募者をふるいにかける」と言うときもそのまま使えるのでしょうか?このほか、「こす」のfilterや「練る」のkneadなど、料理の動作を表す表現を、そのままビジネスでも比喩的に使えるのかどうか、確認していきましょう。

「料理する、味付けする」を英語で

「この課題をどう料理したものか」のように、日本語では「料理する」を比喩的に使うことがあります。英語の動詞cook(料理する)も同じように使えるのでしょうか。料理にまつわる基本的な動詞について見ていきましょう。

cook(料理する)

料理:How do we cook the fish?
(この魚をどう料理しましょうか?)

具材などを「調理する」、朝食や夕食などを「用意する」と言うのに、cookが使えます。

ビジネス:They must have cooked the data.
(彼らはデータを改ざんしたに違いありません)

cookを比喩的に使うときは、もっぱら「改ざんする、でっち上げる」という否定的な意味になります。

season(味付けする)

料理:Season the meat with salt and pepper.
(肉を塩こしょうで味付けしてください)

seasonは「(調味料で)味付けする」という動詞になります。「調味料」をseasoningと呼ぶこともできます。

ビジネス:We need a seasoned manager for the new project.
(新しいプロジェクトには経験豊かなマネジャーが必要です)

seasonedに「よく味付けされている」というイメージがあることから、人に対して「経験豊かな、ベテランの」という意味で使うことができます。

「ふるいにかける」を使いこなす

お菓子作りなどではflour(小麦粉)をs     ift(ふるいにかける)のが大切。これをそのままビジネスでも使えるのか、似た意味の動詞と一緒にチェックしていきましょう。

sift(ふるいにかける)

料理:Can you sift the flour?
(小麦粉をふるいにかけてもらえますか?)

ふるいにかけることで、大きな粒を除きます。道具の「ふるい」はsieveと呼びます。

ビジネス:We have to sift through the application forms carefully.
(応募書類を慎重にふるいにかけなければなりません)

「よく見て検討する」というのにsiftが使えます。sift throughの後には、「人」ではなく選別すべき「書類」などが入ります。

filter(こす)

料理:Filter the broth to make it clear.
(だしをこしてきれいにします)

solid(固形物)を取り除き、liquid(液体)だけにします。ドリップコーヒーを「こす」のにもfilterを使います。

ビジネス:How can I filter spam?
(どうすればスパムを選り分けられるでしょうか?)

道具を使って「選り分ける」ことを言います。filter the applicants(応募者を選り分ける)のように、人に対しても使えます。

strain(こす)

料理:Strain the sauce to make it smooth.
(ソースをこしてなめらかにしてください)

filterよりやや大きめの穴を通して「こす」イメージで、「こし器」のことはstrainerと言います。

ビジネス:The information was strained.
(情報は曲解されていました)

「都合のいいようにふるいにかけられていた」というイメージで使われます。なお、strainには「引っ張る、緊張させる」という意味もあるので注意してください。

「切る、混ぜる、練る」をどう使う?

料理では定番の、chop(切る)、stir(かき混ぜる)、knead(練る)といった動作。ビジネスの場面ではどのように使えるのか、考えてみましょう

chop(たたき切る、刻む)

料理:Next, chop the onion.
(次に、タマネギを刻みます)

chopは「たたき切る」または「たたいて細かく刻む」というイメージ。みじん切りをするときなどに使います。

ビジネス:Unfortunately, the project has been chopped.
(あいにく、プロジェクトは中止になりました)

「たたき切る」というイメージから、「中止にする」または「(予算を)削減する」という場面で使われます。

stir(かき混ぜる)

料理:Stir until sugar dissolves.
(砂糖が溶けるまでかき混ぜてください)

stirはスプーンやwhisk(泡立て器)でよく「かき混ぜる」ことを指します。

ビジネス:Don’t stir up trouble this time.
(今回はトラブルを引き起こさないでください)

「かき混ぜる」ことで何かが「引き起こされる」というイメージになり、stir up trouble(トラブルを引き起こす)のように使われます。

knead(練る)

料理:Knead the dough well.
(生地をよく練ってください)

「(パンなどの)生地」をdoughと呼び、これを「こねる、練る」ことをkneadと言います。

ビジネス:Let’s knead an idea a little further.
(もう少しアイデアを練りましょう)

idea(アイデア、考え)やtheory(理論)を「練る」ときにも、kneadが使えます。なお、語頭のkは発音しないので注意してください。

「煮る、焼く」の英語を活用しよう

boil(煮る)、roast(焼く)といった動詞は当然知っていると思っているかもしれませんが、料理以外の場面でどのように使われるか、考えてみたことがあるでしょうか。ビジネスの会話で使える例をご紹介しましょう。

boil(煮る)

料理:Boil an egg for eight minutes.
(卵を8分間煮てください)

boilは「お湯でぐつぐつ煮る」というイメージ。シチューなどを「煮込む」ときはsimmerまたはstewを使います。

ビジネス:Can you boil down the report?
(報告書を要約してもらえますか?)

boil downは「煮詰める」ということで、ビジネスの場面では「短くする、要約する」といった意味で使われます。

roast(焼く)

料理:Tonight we are going to roast the chicken.
(今晩はチキンを焼きます)

roastは「オーブンで焼く」ということ。「フライパンで焼く」はfry、「グリルで焼く」はgrillと言います。

ビジネス:It was roasted by critics.
(批評家からさんざんに言われました)

「あぶって焼く」というイメージから、「ひどく批判する」「笑いものにする」といった意味で使われることがあります。

料理の英語をビジネスの会話で使ってみよう

ここで紹介した表現を使うと、例えば次のような会話をすることができます。

A: Let’s knead an idea a little further.
(もう少しアイデアを練りましょう)
B: OK. Last time, it was roasted by critics. We shouldn’t stir up trouble this time.
(よし。前回は批評家からさんざんに言われましたね。今回はトラブルを起こさないようにしないと)
A: Can we add some more members?
(もう少し人を増やせますか?)
B: We have application forms. Let’s sift through them.
(応募書類が来ています。ふるいにかけましょう)

こういった表現を日常的に使いこなせるようになると、ネイティブの自然な会話についていけるようになります。

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