「英検4級・5級にスピーキングテスト(二次面接)導入」賛否両論のこの問題に私が大賛成する理由

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10月30日に日本英語検定協会(英検協会)からリリースされた内容には多くの人が驚かされました。来年度の2016年度第1回実用英語技能検定より、「4級」・「5級」にスピーキングテストが導入されるというのです。英語教育者や学習者たちの中でも、賛成・反対と意見は二つに分かれています。
反対意見の大半は「4級」・「5級」のMy name is …がやっと表現できるレベルの子供に面接して、どのような意味があるのか・・・?というものです。

例えば英検「5級」のレベルはこのような感じです(過去問より)。

Tokyo is a big city. Many ( ) live there.
1) people 2) desks 3) cars 4) houses

このような英語の勉強をはじめたばかりの英語初級者にスピーキングテストをする意味は・・・?というものです。
私は「とても意味がある」と思います。大賛成です。今回はその理由についてです。

日本の「今までの英語教育」と「これからの英語教育」

日本の今までの英語教育の問題点は一貫性の欠如にありました。例えば、企業は実際のコミュニケーション場面に役立つ高いスピーキング力を入社志望の大学生たちに求めてきました。その学生たちが学ぶ大学は、受験生である高校生に緻密な英文読解力(リーディング力)を求めてきました。大学入試においてスピーキング力を求める大学は皆無と言ってもいいほどでした。もちろん授業においてもコミュニケーション能力を伸ばすための授業はほんのわずかでした。

しかし、この数年間で、中学・高校ではスピーキングを中心としたアウトプット能力育成に向けた取り組みが加速化しています。また、まだ十分だとは言えませんが、大学の授業や入試においても変化が見られはじめています。授業ではアウトプット能力が意識され、ネイティブスピーカーとのコミュニケーションを中心とした授業が増えているようです。入試においても、コミュニケーション能力を測定する外部試験を入学試験に活用していこうとする動きも見られています。

「英語が話せない日本人」の大きな理由であった大学入試が変化するというのは非常に画期的なことです。高校生の英語学習のモチベーションの大半は大学入試にあるのが現状です。
この話題があがる時には必ずと言っていいほど「勉強はテストや入試のためにするのではない!」という話が出てきます。しかし現状はどうでしょうか?偏差値60のA大学と偏差値45のB大学を両方合格した場合、B大学を選ぶ高校生はどれだけいるのでしょか?いろいろな状況が考えられるとは思いますが、ほとんどのケースではB大学を選ぶ高校生は100人中3人もいないでしょう。
また、この大学入試において少しでも偏差値の高い大学に入学してほしいという保護者からの希望も相当高いものがあります。その大学入試においてコミュニケーション能力が考慮され始めたことにより、高校での英語学習は一気にその(アウトプットの)方向に向かいつつあります。

「お受験」する理由は?

「お受験」という言葉はもはや一般的に認知されるようになっています。当初は小学校受験の過熱ぶりを冷やかすような言葉でもありました。しかし、もはや「お受験」は、特に都心部では一般的な考え方になってきています。では、どうしてこれほどまでに多くの人が「お受験」するのでしょうか?多くの人にとって「お受験」の最終的なゴールは小学校でも中学校でも高校でもなく、少しでもレベルの高い大学への入学(入試)にあるはずです。

つまり、英検4級・5級のスピーキングテスト導入は、変わりつつある大学入試で求められている英語学習と「お受験」をする年代の低年齢層の英語学習の方向性を合わせてくれることにつながるのです。

アウトプット能力に主眼を置いた英語教育はいずれ低年齢層へも流れていくとは思われていましたが、今回の英検「4級」・「5級」のスピーキングテスト導入はさらにその流れを加速させることは間違いありません。

前回の記事とかぶってしまいますが、英語先進国の韓国では、小学校年代の英語授業から徹底してアウトプット能力の向上を目指します。その流れが大学卒業後の入社試験まで続くのです。今回の英検「4級」・「5級」スピーキングテスト導入はその韓国に一歩近づくことができたと言えるはずです。
問題内容や実施方法等についてはまだ検討段階にあるということですが、そのような詳細はあまりこだわらなくてもよいかと思います。
日本全体の英語教育、つまり、小学校年代から大学生、または社会人までの英語教育が同じ方向に向かっていくことが大切なのです。まさに英検「4級」・「5級」スピーキングテスト導入はその大きなターニングポイントになったといえるでしょう。

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