日本人はネガティブな感情である「怒り」を我慢してしまう傾向がありますが、欧米では怒りを伝えることも大切なコミュニケーションの一つとして考えられています。今回は、怒りと謝罪の英語表現を紹介します。
怒りの度合い別!ネイティブがよく使う英語表現
海外の映画やテレビ番組を見ていると、怒りの場面に遭遇することがあります。何を言っているのか聞き取れなくても、どれほど相手が怒っているのかは、声や動作で予想することができます。
さらに上手に怒りを伝えるためには、自分の怒りの度合いに合わせて、適切な英語表現を使うことが必要です。
怒りのレベル1
イライラしている、現状に満足していないという状況の時の怒りの表現。
He is a pain in the neck. He appears to everywhere I go.
(彼は、悩みの種です。彼は私が行くところどこにでも現れます。)
“a pain in the neck” は、人や物事が悩みの種であり、それが原因でイライラしている時に使うことができます。
The noise annoys me.
(騒音が私を苛立たせます。)
“annoy” は、「人をうるさがらせる、苛立たせる、悩ます」といった意味の動詞です。また、”I am annoyed about the noise.” と言うこともできます。
I am sick and tired of this computer.
(このコンピュータにはうんざりです)
It really gets on my nerves.
(それが私をイライラさせます)
I am fed up with this bike.
(この自転車にはうんざりです)
これらの英語表現は、「何度も同じことが起こり、それに耐えていたがもう我慢ができない」といった状況や、「長い時間の中で原因が私を苛立たせている」といった状況で使います。
例えば、「コンピュータが何度も故障して、修理しながら使っていたがもううんざりだ」または「自転車が週に1回はパンクする。この状況が半年も続いている」などの場合が考えられます。
怒りのレベル2
イライラしている状態が継続している、困っているという時の怒りの表現。
She really winds me up. She is always complaining about her work.
(彼女は、本当に私を苛立たせます。彼女は、いつも仕事について不平を言います。)
“wind up” は「苛立たせる、悩ませる」といった意味になります。「とてもイライラする」と強調したい場合には、”really” を使いましょう。
I am in a foul mood.
(むしゃくしゃします。)
「むしゃくしゃした気分である、不機嫌である」ことを表します。
I am at the end of my tether.
(我慢ができない。)
“tether” は、馬や牛をつなぐ縄といった意味があります。「忍耐の限界に達する、我慢ができない」といった状況の時に使います。
怒りのレベル3
感情が抑えきれない、怒っていることを相手に伝えたいという時の怒りの表現。
I am about to lose my temper.
(今にも堪忍袋の緒が切れそうです。)
“temper” には、「気分、機嫌、堪忍、平静」という意味があります。
“be about to……” では、「今にも……しそうです」と訳すことができます。
例えば、「新米の先生が教壇に立っています。教室で何度注意しても、子供達がおしゃべりを止めてくれません。」このような場合の先生の気持ちは、まさに”I am about to lose my temper” といったところでしょう。
I lost my cool.
(落ち着きを失っています。)
感情を抑えて冷静にしようと努力しているが、怒りが爆発してしまいそうといった状況で使います。
I flipped out.
(頭にきています。)
“flip out” は、「ひっくり返る」ことを示します。この場合は「冷静だったが、今は、怒りで熱くなっている」といったニュアンスがあります。
怒りのレベル4
我慢できない、怒っている原因となっている状況を改善してほしいなど、相手に怒りをしっかり伝える時の表現。
I am furious.
(憤慨しています。)
とても怒っている時にこの表現を使います。過去の出来事を話す場合には、動詞を過去形に変えます。
“I was furious when he forgot my birthday” (彼が私の誕生日を忘れた時に憤慨しました。)
“I was fuming” も同様に、よく使われる英語表現です。
I am livid.
(憤慨しています。)
深刻な事態や状況で使われる英語表現です。
I am very angry.
(とても怒っています。)
“very” をつけて、とても怒っていることを伝えます。
怒りマックス!相手を怒らせてしまった時の対処法
相手を怒らせてしまった時には、対処法に悩んでしまいます。
怒らせてしまった原因や相手、自分の感情といった要因があるため、様々な解決方法が考えられます。
しかし、相手が怒ってしまったらまずは丁寧に謝罪してみましょう。
Sorry.
(すみません。)
一般的に使われる謝罪の英語表現です。些細なミスを謝る時に使われます。例えば、電車の中で誤って誰かの足を踏んでしまった時や、待ち合わせの時間に少しだけ遅れてしまった時などが考えられます。
I am( so/ very/extremely/terribly/)sorry.
(本当にすみません)
強度別の英単語を”I am sorry” に加えることで、謝罪の度合いを相手に知らせることができます。
付け加える英単語は軽いものから順に、
so/very/extremely/terribly(軽→強)となります。
例えば、レストランに友達の財布を置いてきてしまった時はどうでしょうか?この場合には、強度の最も高い”terribly” を使って、”I left your wallet in the restaurant. I am terribly sorry!” と言いましょう。
It’s all my fault.
(すべて私の責任です。)
怒らせる原因は、自分の責任であると認める時に使います。
Please forgive me.
(許してください。)
この表現は、フォーマルな表現です。些細なミスよりも、もっと深刻なミスを謝る時に使います。例えば、コーヒーを相手の洋服に落としてしまった時や結婚指輪をなくしてしまった時には “Please forgive me!” と言いましょう。
I apologize for what I said to you.
(あなたに言ったことについてお詫び致します)
“I apologize for ……” は、フォーマルな表現です。ビジネスのシーンや深刻な事態を引き起こしてしまった場合に使います。英国では、電車が遅れると”We apologize for any inconvenience caused” (不便をおかけして申し訳ありません。)というアナウンスが駅構内に流れます。
まとめ:怒りの表現ははっきりと伝える
怒りと謝罪のための英語表現はいかがでしたでしょうか。
怒りを伝えるには、日本人特有の間接的な表現をできるだけ避けて、 気持ちをはっきりと伝えることが大切です。
ただし、ビジネスの場面では怒りを感情的に表現してしまうと、トラブルの原因になることもあるので、礼儀正しく丁寧に伝えるように心がけましょう。
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