初対面の外国人に話すきっかけとして最初に思いつくのが「はじめまして」という言葉ではないでしょうか?「はじめまして」に相当する「Nice to meet you」を意味する言い回しは、実は他にもたくさんあります。日本語の直訳ではとうてい「はじめまして」と訳すことができないフレーズも、ネイティブの間では初対面の挨拶として自然に用いられています。
今回は、こんな英文フレーズも「はじめまして」に相当するの?というカジュアルな表現から、ビジネスシーンで登場するフレーズまでたっぷりとご紹介します。
「はじめまして」の基本フレーズ
学校の授業では「はじめまして」をHow do you do?と習いませんでしたか? 実は、実際の英会話ではHow do you do? を耳にすることはあまりありません。
日常会話ではどんなフレーズを使って「はじめまして」を表現するのか、代表的な5パターンをみていきましょう。
「はじめまして」はHiでもOK
日本人同士で初対面の挨拶をするときは、軽くお辞儀をしながら「はじめまして」と言うのが一般的ですよね。しかし英語圏ではお辞儀をする習慣がありませんので、一番簡単な「はじめまして」の表現はHiとなります。
同様にHelloといって手を挙げるだけでも「はじめまして」という意味合いが伝わります。
また相手がちょっと離れたところにいる場合などは、Hi, Helloといって手を振る程度で大丈夫です。
「はじめまして」の定番はNice to meet you!
英語で挨拶をする場合、「はじめまして」は、Nice to meet you が一般的です。厳密な直訳は異なりますが、意訳として「はじめまして」に相当します。また、実際の会話では握手をしながら自分の名前をいうのも自然な挨拶ですので、合わせて覚えてくと便利ですよ。
Hi, my name is Ayumi . Nice to meet you.
(ハイ、あゆみです。はじめまして。)
Hello, my name is Satoshi. It’s nice to meet you!
(こんにちは、サトシといいます。はじめまして。)
「はじめまして」+「会えて光栄」といいたいならPlease を活用
以前から知っている相手にやっと会えた、というようなシチュエーションなら、直訳で「あなたに会えて光栄です」と伝えると、ずっと会いたかったという感情が伝わり、親密さが増すでしょう。初対面の「はじめまして」という感動が伝わる表現です。
Hello, my name is Hiro. It’s a pleasure to meet you.
(こんにちは、ヒロと申します。お会いできて光栄です。)
Hi, you must be Ken, right? Pleased to meet you!
(ハイ!あなたケンさんですよね?会えて嬉しいです。)
「はじめまして」+「嬉しい」といいたいならHappyで表現
「光栄です」というのはちょっと堅苦しいけれど、もう少しカジュアルに相手に会えた嬉しさを表現したいという場合は、Happyを使うといいでしょう。友達や同僚といった親しい人から紹介されたというような関係の時に使ってみるといいですね。
Hi,Kyoko. I’m happy to meet you!
(ハイ!私きょう子。会えて嬉しいわ。)
「はじめまして」+「嬉しい」をHappy以外でいいたいならGlad
Happyと同様にGladも「はじめまして」+「嬉しい」を表現する単語として便利です。直訳で「会えて嬉しい」という意味ですが初対面で使うと「はじめまして」に当たる表現です。
Hi, I’m Nick. Glad to see you.
(ハイ、僕ニック。会えて嬉しいよ。)
Hello, I’m Sharon. I’m glad to see you. What’s your name?
(ハロー。私シャロン。会えて嬉しいわ。お名前は?)
「はじめまして」の応用フレーズ
これまで紹介した「はじめまして」フレーズはすべて直訳にはあたらないものの、初対面の場でよく使われるフレーズです。ここでは、それらを応用した英会話のフレーズをご紹介します。これらをマスターしておけば、相手との会話をもっと楽しめるかもしれませんよ。
ネイティブ風に「はじめまして」というなら
英語には、上述した基本フレーズ以外にも「はじめまして」の意味で使用される挨拶の表現がたくさんあります。ネイティブの間では、そういったフレーズを相手との関係性やシチュエーションによって使い分けされています。ここでは、親しみのこもったカジュアル表現を確認していきましょう。
●How are you doing?
直訳で「どうしてる?」に当たり、相手の調子や機嫌を伺う表現です。初対面の相手にも親しみのこもった「はじめまして、元気?」として頻繁に使用されます。
Hey, Tom. How are you doing?
(ヘイ、トムだよ。元気かい?)
●What’s up
直訳で「どお?」に当たり非常にフランクな表現です。初対面でも「元気?調子どおよ?」といった意味になり、友人同士で非常によく用いられる表現です。
Hey, What’s up! Chris.
(ヘイ、調子どお?俺、クリス。)
●How is everything?
直訳で「調子はどお?」に当たり、これは健康面や仕事、生活すべての調子はいかが?というニュアンスです。初対面でも「あなたの身の回りは順調?」といった意味で使用できます。
Hello, how are you? How is everything?
(ハロー、元気?順調?)
●What’s going on?
直訳で「どおなってる?」という意味ですが、「何か変わりない?上手くいってる?」という意味で初対面でも非常にカジュアルな関係で使用できます。
Hey, What’s going on?
(ヘイ、どおよ。)
ビジネスの場で「はじめまして」というなら
友人や知り合いの間で使うカジュアルな表現は、多少ぶっきらぼうでもなんとなく「感じ」がでればOKなこともあります。しかし、会社や仕事といったビジネスの場は別です。ここではビジネスシーンにふさわしい表現を見てみましょう。
●It’s an honor to meet you.
採用面接に受かって、出社初日。はじめて上司に会うというシチュエーションで英会話フレーズをみてみましょう。
You: Hello, My name is Kyoko Tanaka. It’s an honor to meet you.
(こんにちは。田中きょう子と申します。お会いできてとても光栄です。)
Bob: Hey! You made it. How are you? Is everything fine with you?
(ヘイ!やったね。元気かい?君の調子はどうだい?)
You: Thank you so much. I am doing fine. I was looking forward to meeting you.
(有難うございます。元気です。お会いできる日を楽しみにしておりました。)
●It’s nice to meet you. How are you sir?
「How are you sir?」 というフレーズで、こちらから上司を気遣えるとさらにGood。
You:Hello, My name is Kyoko Tanaka. It’s nice to meet you. How are you sir?
(こんにちは。田中きょう子と申します。お会いできて嬉しいです。ご機嫌いかがですか?)
Bob:Hey, How are you doing? I’m glad you made it.
(ヘイ!元気かい?来てくれてうれしいよ。)
You:Thank you sir.I’m so excited to be here.
(有難うございます。こちらに来れたこと感激しています。)
eメールやSNSで「はじめまして」を伝える場合
実際に会って「はじめまして」という場合はmeetで表現できますが、メールの相手や電話先の相手が初対面だったら、どんな表現が適切なのでしょうか? Eメールや電話で使える「はじめまして」の英文フレーズを見てみましょう。
メールで使う「はじめまして」の表現は?
Eメールで初対面の人にNice to meet you. を使うのは実際会っているわけではないので、少し疑問に思うかもしれません。しかし、文法的な解釈から行くと決して間違いではありません。メール上で使える便利なフレーズやユニークな表現をご紹介します。
●フランクな友達なら「Nice to e-meet you」でもOK
初対面でもカジュアルなシチュエーションで出会った仲間や、ウィットな表現を理解できそうな友達関係なら問題なく使えます。ただし、ネイティブの間では造語のe-meetに抵抗を示す人も少なからず存在しますので、関係性によって使い分けるようにしましょう。
Hi, There
(ハイ、元気?)
I’m Hiro. Nice to e-meet you. I’m looking forward to meeting you in person soon.
(ヒロって言います。Eメールではじめまして。近々直接会えるのを楽しみにしています。)
Thanks,
Hiro
●ちょっとユニークなメールで「はじめまして」を表現するなら?
「まだ直接会ってはいないけど」ということを”meet”とクオーテーションを付けて表現するパターンもあります。受け取った相手は「会ったことがないけど、はじめてメールでご挨拶」というニュアンスを感じ取ることができるユニークな表現です。
Hi, Kyoko
My name is Chris. Nice to “meet” you. I am sending you this message to ask you for meet up event. Please respond if you are interested.
(クリスって言います。はじめまして。ミートアップイベントのことでご連絡差し上げました。興味があれば返信お願いします。)
Thank you,
Chris.
●メールやSNSの「はじめまして」に返信する英語表現
最近はSNSで英語を使ってやり取りをしたり、友達ができたりすることも増えていますよね。Eメールよりも簡単でカジュアルに「はじめまして」の挨拶をする方法もご紹介します。
・Likewise! 「同様に」
Chris:Hey, nice to meet you. I’m Chris.
(ヘイ。はじめまして。クリスです。)
You:Hey, Chris. I’m Kyoko. Likewise!
(ヘイ。クリス!きょうこです。こちらこそ。)
・Same here「こちらも一緒」
Chris:Hey, It’s nice to meet you.
(ヘイ。知り合えてうれしいです。)
You: Thank you. Same here.
(ありがとう。こちらも同様です。)
・Nice meeting you also「こちらも、はじめまして」
Chris:Hi, Nice to meet you on this platform.
(ハイ。知り合いになれてうれしいです。)
You:Hi,Nice meeting you also.
(ハイ。こちらもうれしいです。)
※ on this platformは直接会う以外のメールや手紙などで初めての挨拶ですという意味を示しています。
・You, as well.「あなたも」
Chris:Hey, Nice to meet you.
(ヘイ。はじめまして。)
You: You, as well.
(私の方もはじめまして。)
電話で使える「はじめまして」英語フレーズとは?
EメールやSNS同様に、電話でも初対面の人に挨拶することがありますよね。では、電話で「はじめまして」と言いたいときはどんな表現を使うのでしょうか?
●Nice talking to you
電話では初対面の人と「話す」のが初めてなのでmeetの代わりにtalkを使って「はじめまして」を表現します。直訳は「話せて良い」となりますが、会話上は「はじめまして」に当たります。
Chris:Hello, May I speak to Kokyo?
(こんにちは。きょう子さんいますか?)
Kyoko: She is speaking.
(きょう子ですけど。)
Chris:Hi, kyoko. Nice talking to you. My name is Chris.
(ハイ。きょう子。はじめまして。クリスと言います。)
●Nice to hear your voice
talk以外にも、Voiceとhearを使うパターンもあります。
直訳なら「あなたの声が聞けて良い」ですが、会話上はこれが「はじめまして」という意味になります。
もし、意中の人がこの表現を初めての電話で使ったら、あなたのことを好意的に見ている証拠かもしれません。とてもセンスの良い表現ですので覚えておくと役に立つかもしれませんよ。
Kyoko:Hello, Can I speak to Chris?
(こんにちは。クリスさんいますか?)
Chris: Hey! Kyoko. Thank you for calling. Nice to hear your voice.
(きょう子?電話してくれてありがとう。はじめまして。)
Kyoko. Same here.
(こちらこそ。)
まとめ
「はじめまして」に当たるオーソドックスな「Nice to meet you」から日本語直訳ではとうてい想像できないカジュアルな表現までご紹介しました。
英語の「はじめまして」は、日本語の直訳のように文字通りではないことがお分かりいただけたのではないでしょうか?「はじめまして」の言い方は、対人関係やシチュエーション、相手との親密度や形式などに応じた様々な言い回しが存在します。ビジネスシーンで使用するようなフォーマルな言い方はある程度のマナーが必要ですが、カジュアルな会話の中では、「はじめまして」の表現に正解はないのです。
自分の個性やキャラクター、対人関係にあわせていろんな言い方でトライしてみてください。初対面での印象はどんな対人関係でも非常に重要です。自分らしさがアピールできる素敵な表現をぜひ見つけてくださいね。
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