私たちにとって、英語はいつも外国語です。外国語として勉強して、外国語として使います。ですが、英語を勉強するのはノンネイティブだけではありません。英語ネイティブだって英語を勉強します。それは、私たちが国語を勉強するのと同じです。
だとすると、彼らはどうやって英語を勉強するのでしょうか。国語嫌いの日本人だって大勢いるように、英語嫌いな英語ネイティブもいるのでしょうか? ネイティブ特有の悩みもあるのでしょうか?
今回は、英語ネイティブの英語学習事情や悩みを紹介します。
ネイティブの英語教育も多様
ネイティブといっても、世界にはたくさんの英語をはなす地域があります。アメリカであっても州によって違いますし、カナダでも英語圏か・フランス語圏かによって変わってくるでしょう。
イギリスでは英語自体が選択必修で、16歳からは取らなくていい場合もあります。一方、アメリカのセカンダリスクールでは、英語を使ったクリティカルシンキングや読書感想文を必ず勉強します。カナダなら、そもそもフランス語中心で教育を受ける人もいて、その場合は英語を第二言語として勉強することになります。
ネイティブの英語教育も多様なのです。
英語ネイティブの強敵はスペリング
おおむね全てのネイティブが頭を悩まされるのが「スペリング」のようです。私たちが漢字の書き取りを毎日やっていたように、彼らは英単語のスペリングを勉強しています。ネイティブであっても、黙っていては綴りはマスターできません。
どちらが正しいでしょうか?
・necesary
・necessary
・dificulty
・difficulty
こんなクイズを何度も解きながら、体でスペリングをおぼえます。(これはどちらも下が正解です)
「日本人にとっての漢字といっしょです。みんなが子どもの時から勉強していますが、完ぺきな人はほとんどいませんね。でも、大人がスペルを間違えるのは恥ずかしい! という考え方がありますから、必死に勉強します」
漢字が嫌いな子どもがいるように、スペルが嫌いな子どもも多そうです。
英語ネイティブと英文法
ネイティブの中でも、英文法を勉強するかどうかには個人差があります。イングランドの友人は、「国語自体が選択科目だったから、そもそも勉強していない」と言っていました。ペンシルバニアの友人は、むしろ英文法が必修だったそうです。
「私は小4から英文法を習い始めました。英語そのものを学ぶためというより、外国語を勉強する準備だったかな? と思います。私の学校はスペイン語が必修だったので、それを勉強するために『目的語』とか、『形容詞』のようなことばに触れておく必要があったんですね」
アメリカの高校では、外国語が必修のところが多いです。それに慣れるために、英文法は早くから勉強します。とはいえ実際のところ、英語ネイティブの間でも、英文法は不評なようです。
英語が苦手なネイティブもいる!?
ネイティブなら誰でも会話はペラペラですが、読み書きとなるとはなしは別になります。中学生くらいから、リーディングの能力には差がついてくるようです。
高校(セカンダリスクールの後半)になると、アメリカならクリティカルシンキングのトレーニングが厳しくなります。本を読んでそれを批評するような課題がたくさん出され、その負担はかなりのもの。筆者の友人達は、「大学より高校の方がキツい」と口をそろえて言いました。
読み書きに苦手意識があるネイティブは意外に多いようです。
・スペリングは強敵
・文法はやる人もやらない人もいる。おおむね人気がない
・読み書きは本当に個人差が大きい
ネイティブの英語といっても、こういう差があります。
ネイティブに通じない日本式フレーズ
ネイティブが困らされる、わかりにくい英語もあるようです。日本人の場合はどんな英語がわかりにくいのでしょうか? 正しいフレーズとともに紹介します。
I’m fine thank you, and you? はやめてほしい
多くのネイティブから出たのは、「how are you」に対して「I’m fine thank you, and you?」と返すのはやめてほしいという意見です。
英語のあいさつことばでは、「how are you?」や「how is it going?」「what’s up?」などが有名ですね。日本語で言えば「最近どう?」に当たります。日本の教科書では、「how are you?」に対して「I’m fine thank you!」と返すように教えられますが、これはかなり不自然な英語です。
実は「how are you?」には、「how are you?」と返すのが普通です。同じように、「what’s up?」には「what’s up?」で返します。オウム返しが一般的なのです。
What is your job? は税関
仕事をたずねる時についつい使いたくなるwhat is your job?ですが、これは税関職員が使うようなきつい言い方です。「what do you do for living?」がよりていねいな聞き方になります。
また、jobは程度の低い仕事を指すこともあります。仕事をきくときには、専門の仕事を指す「profession」も覚えておくと良いでしょう。
Where are you living? は「どこに一時滞在しているの?」
日本語の「住んでいる」と、英語の「living」は意味がかなり違います。多くのネイティブが、この質問をされると戸惑うそうです。なぜなら、英語のliveには基本的に進行形がないからです。I’m living in Tokyo.という文は、理解は出来ますが、「私は東京に一時滞在しています」というニュアンスになってしまいます。
Where are you living? では、「あなたはどこに一時滞在してるの?」という意味だと受け取られてしまうかもしれません。正しいのは「Where do you live?」です。
ネイティブの視点から、勉強法を考え直そう
私たちは、ふだん外国人の視点だけで英語を見ています。ネイティブの視点を取り入れて、いつもの勉強法を少しだけ見直してみましょう。
わからないときはわからないと言おう
英語で話していて、相手のことばがわからないことは多々あります。そういうときは、素直に「わかりません」と言いましょう。相手も「うっかりむずかしすぎる言い回しをしてしまったかもしれない」と思っている場合が多いからです。
Excuse me, could say it again? (フォーマル)
What did you mean? (カジュアル)
など、聞き返しのフレーズをうまく使いましょう。わかったふりをしていても、お互いにいいことはありません。
「ネイティブだから」特別扱いはしない
英語のネイティブだと、ついつい特別扱いをしてしまいがちです。例えば、日本語を勉強しているネイティブとも、無理に英語でコミュニケーションしようとしてしまう人はよくいます。
ネイティブだからといって無理に英語だけではなそうとしたり、変に特別扱いしたりしてしまうと、疎外感を感じさせてしまいます。お互い人間ですから、自然体で付き合いたいですね。
まとめ
語学は一方通行ではありません。私たちはネイティブを特別扱いしがちですが、彼らだって悩みをかかえています。だからこそ、ネイティブの視点を知ることで、英語はもっと豊かになります。変に特別扱いしないで、自然体で付き合っていきたいものですね。
相手側の視点も取り入れて、豊かな英語ライフを!
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