英語のoutってどんな意味?「Move out!」などoutの使い方解説

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Let’s move out!

上のフレーズの意味が分かりますか? moveは動く、ではoutはどういう意味なのでしょう。

セーフ! アウト! のように、日本語でもよく使われるout。その意味は意外と奥深く、上級者でも使いこなすのはむずかしいと言われています。でも、キーになっている意味がわかれば、かんたんにマスターできるのです。

今回は前置詞outの使い方を「外」「はっきり」「すっかり」に分けてご紹介します。

英語のoutのニュアンスは「外」

outは他の動詞の後にくっつけて使うパターンが多いです。先ほどのmove outも、moveの後にoutがついていますよね。動詞の元々の意味に、outの持っている新しいニュアンスをプラスすることができます。

outでいちばん大事なのは、「外へ」のニュアンスです。何かの動作が「外の方向に」向いている時に使われます。

move out(外に動く→出発する)
breathe out(息を体の外に吐き出す)
bring out(ものを外に持ち出す)
push out(外に押し出す)

日本語では「○○を出す」を使うと訳すことができますね。この「外へ」のニュアンスが、どのoutにも共通しています。

英語の「keep out」は立ち入り禁止

Keep out!(近寄らないでください!)

工事現場に「Keep out!」と書かれた黄色のテープが貼ってあるのを見たことがあると思います。この例を見ると、outの意味がわかりやすいですね。「out(外に)の状態をキープしてください」→「近寄らないでください」というニュアンスです。

outには色々な意味がありますが、どの使い方でも「外に」というニュアンスが隠れています。outを見かけたら、まずは「内側から外側に」だと考えてみましょう。

英語のoutの意味は3つ

実際の英語では「out」の意味は3つあります。

1.そのまま「外へ」と言う意味で使われているもの
2.「外に出た」→「見える」というニュアンスで、「はっきり」
3.「外に出た」→「もうない」というニュアンスで、「すっかり」

「外へ」のイメージから、「はっきり」と「すっかり」のニュアンスが生まれることもあるのです。

英語のoutの「はっきり」用法

英語のoutの意味は、「外に」でしたね。英語ネイティブは、そこから想像を働かせます。

「外にあるってことは、目に見えるようになったってこと?」そう、outには、「中から外に出た」→「目に見える」というイメージがあります。だから、「はっきり」という意味があるのです。1つ例を挙げてみましょう。

write out (目に見えるように書き出す)

write out は、書いた結果、目に見えるようになる=書き出すという意味です。このように、outには「目に見えるようになる」という意味があります。

英語の「find out」=わかる、になるのはどうして?

find outというフレーズは、「わかる」という意味でよく使います。

I found out where she lives.(彼女がどこに住んでいるかわかった。)

findは「見つける」という意味ですよね。彼女の住んでいるところが「見つかった結果、目に見えるようになった」=「わかった」というニュアンスになります。はっきりしたということですね。

この「はっきりした」は色々なoutに共通する意味です。

英語のoutに共通する「はっきり」のニュアンス

outには「はっきりさせる」というニュアンスがあります。何かを外に出して、目に見えるものにするというイメージです。

point out the problem.(問題を指摘する。)

speak out the opinion.(意見をはっきりと述べる。)

point out や speak outは代表的です。問題点や意見を「はっきりさせる」ことを表わしています。物陰から外に出すことで、みんなが見える状態にするイメージです。

「中から外へ」→「はっきり目に見える」。このイメージをつかめば、はっきり型のoutは攻略できます!

英語のoutは「すっかり」というニュアンスも

英語のoutの第3の使い方は「すっかり」です。

stressed out(ストレスですっかりやられてしまう)

the lite is out(明かりはすっかり消えている)

これも「外へ」から想像できます。もともとあったものがすべて外へ締め出されているイメージなのですね。ストレスで健康な考えが締め出されている、明かりが外に出てしまっている…。outの「外へ」というニュアンスは変わらないのです。

英語の out of gas が「ガス欠」になる理由

I’m out of gas.(ガス欠です。)

ガス欠を英語でout of gasと言います。車やバイクだけではなく、人間の元気がないこともout of gasと言うことができますね。では、なぜout of gasがガス欠になるのでしょうか。

ガソリンがoutになっている=外に出てしまっているという意味です。ガソリンが外に出てしまった→すっかりなくなってしまったというイメージなのですね。これも、やっぱり「外に」から変化してきたニュアンスです。

worn out ってどういう意味?

outで「すっかり」の意味になるものもたくさんあります。

例えば、sold out(売り切れ)もその一つです。商品が売れてしまって、店の外にすっかり出て行ってしまった…というイメージでoutを使っています。

stressed out(ストレスですっかりやられてしまう)やworn out(疲れ切る)は、「すっかり用法」の代表です。普段の気分が「すっかりどこかに行ってしまう」という意味でoutを使っています。これも「外に」から想像できるニュアンスですね。

outには「外に」のニュアンスがあり、そこからのイメージで「はっきり」「すっかり」の用法があります。outを見かけたら、まずは何かが外に出ていくイメージを持ちましょう。

英語のoutについてもっと知りたい方におすすめの参考書

outにはもっと奥深いニュアンスがあります。上級者でも完全には使いこなせないoutの世界に興味がある方は、この参考書を読んでみてください。

清水健二監修『イメージで比べてわかる前置詞使いわけBOOK』ペレ出版

日向清人『英語はもっと句動詞で話そう』語研

outに限らず、前置詞には英語ネイティブの考え方が詰まっています。英語ネイティブが世界をどのように見ているかは、前置詞を勉強することですっきり理解できるようになります。上級者を目指す方は、ぜひ前置詞を学んで、英語ネイティブの世界を味わってみてください。

まとめ

前置詞には英語ネイティブの世界の見方がギュッと詰まっています。世界中の英語学習者が前置詞を苦手としているのは、丸暗記だけではネイティブの視点を理解できないからなんです。

outには「外に」のニュアンスがあり、それが変化して色々な使い方が生まれています。まずは「なにかが外に出てしまう」というイメージを持つことで、初めて見るoutにも対応できるはずです。

本質をつかんで、英語らしいものの見方を身につけましょう!

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