英語学習を続けるモチベーション維持の一つに資格試験の受験があげられます。資格試験を受検することにより、明確な目標を立て、それに向けて高い意識で英語学習を続けることができます。今回は英語資格試験の中でも難関試験の一つである「英検準1級」のレベルと一次試験合格法についてです。
なぜ「英検準1級」なのか?
まず近年の年度別英検受験者の推移です。
級 | 2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 |
1級 | 26,476 | 25,999 | 26,518 | 26,454 |
準1級 | 73,471 | 71,024 | 69,431 | 7,346 |
2級 | 305,960 | 302,803 | 309,496 | 318,133 |
準2級 | 487,987 | 495,817 | 506,255 | 526,715 |
3級 | 646,732 | 653,871 | 654,931 | 657,833 |
4級 | 449,223 | 441,287 | 443,988 | 444,473 |
5級 | 308,432 | 308,625 | 308,779 | 309,764 |
英検「2級」と「準1級」の間に大きなギャップがあるのが明らかです。つまり、多くの日本人英語学習者が、「2級」取得で満足、または、「準1級」取得を断念しているのがわかります。それゆえ、「履歴書で差をつけたい・・・」「英語難関資格でアピールしたい・・・」社会人・学生などには「英検準1級」取得は絶好のアピールポイントとなります。
「英検準1級」の具体的な難易度
まず「英検準1級」の合格率ですが、例年15%前後となっています。そして、多くの方が知りたがるTOEICスコアやTOEFLスコアとの比較ですが、試験形式がTOEIC(Reading, Listening)・TOEFL(Reading, Listening, Speaking, Writing)・英検準1級(一次:Reading, Listening, Writing+二次:Speaking)と異なり、また、得点配分も違っているため一概に比較することはできません。
しかし、ETS(TOEICを開発している団体)が公開している「TOEICプログラム DATA&ANALYSIS」というものの中に「実用英語技能検定(英検)取得級別受験者数と平均スコア」という項目があり、
TOEICスコアと英検準1級合格者の英語力の相関を知ることができます。2014年度の英検準1級取得者のTOEIC平均スコアは713(Listening:385 Reading:328)でした。これについてはとても妥当な感じがします。目標を明確にするには、TOEIC700レベルの英語力をつけて英検準1級対策を行えば、英検準1級取得はかなり現実的なものになるはずです。
「英検準1級」の目標とすべき設問別得点
英検準1級の設問内容、問題数、配点です。
形式 | 大問 | 内容 | 問題数×配点(合計) |
---|---|---|---|
リーディング(65点)90分 | 1 | 短文の語句空所補充 | 25問× 1点(25点) |
2 | 長文の語句空所補充 | 6問× 1点( 6点) | |
3 | 長文の内容一致選択 | 10問× 2点(20点) | |
4 | 英作文 | 1問×14点(14点) | |
リスニング(34点)25分 | Part1 | 会話文 | 12問× 1点(12点) |
Part2 | パッセージ | 12問× 1点(12点) | |
Part3 | Real-Life形式 | 5問× 2点(10点) |
99点満点中、70点前後で一次試験合格となります。
はじめに「英検準1級」全体に言えることですが、全ての問題が非常に良質です。これは私個人の見解でもあり、また、多くのレベルの高い英語学習者・指導者の方にも同意されることですが、日本のあらゆる英語問題(大学入試問題、各種資格試験など含む)の中で、最も質が高いと言っていいと思います。問題の質が高いというのは、使われている英語そのものが非常にauthentic(本物)ということです。「こんなもの覚えても意味がない」という問題や英文が一つも含まれていません。(大学入試では、たとえ有名大学であっても、とんでもない問題は頻出します)。
ここからは、英検準1級レベルより若干英語力の落ちる(TOEIC600~700レベル)受験者が合格するために目指すべき具体的な正解数についてです。
大問1
まず、大問1は「短文の語句空所補充」です。英検の特徴として1級から3級までのこのパートは比較的難易度が高めです。英検準1級の場合、最後の4問は句動詞が毎回出題され、非常にレベルの高いものが選択肢に並べられます。しかし、これらの語句は英検準1級合格後、さらに高いレベルを目指して英語学習を続けていく上で必要なものばかりです。
「目標正解数:TOEIC600レベル・15/25問 TOEIC700レベル・18/25問」
大問2
大問2は「長文の語句空所補充」です。ここは時間がかかってしまう人が多いですが、長くても15分以内で終わらせるべきです。大問3・4に時間をかける方が確実に全体の正解数を増やすことができます。
「目標正解数:TOEIC600レベル・4/6問 TOEIC700レベル・5/6問」
大問3
大問3の「長文の内容一致選択」は合格・不合格に最も大きくつながります。ここには十分な時間(35~40分)使いましょう。そのために大問1・2で時間をセーブするのです。この長文の語彙レベルは、TOEIC600~700レベルの方には難しく感じられると思います。しかし、解答根拠の書かれている箇所は見つけやすいので、全文の内容が分からなくても設問の選択肢と解答根拠を粘り強く照合していくことが大切です。
「目標正解数:TOEIC600レベル・8/10問 TOEIC700レベル・9/10問」
大問4
大問4の「英作文」は普段から書いてみる機会がないために苦手意識を持っている方が多いようです。心配は不要です。レベルは低いがミスのない英文を書いてみましょう。採点基準は公表されていませんが、どんなにレベルの低い語彙・文法を使っても、ミスさえなければ減点されません。これは私自信も実証しましたが、中学レベルの単語のみで書いてもミスさえなければ満点となります。
「目標得点:TOEIC600レベル・10/14点 TOEIC700レベル・10/14点」
リスニングPart1・Part2
リスニングのPart1(会話文)・Part2(パッセージ)はオーソドックスな出題です。後半になるほど読まれる分量が若干増加します。対策だけに走らず、純粋なリスニング力を高めることが正解数UPにつながります。
「目標正解数:TOEIC600レベル・20/24点 TOEIC700レベル・20/24問」
リスニングPart3
リスニングのPart3(Real-Life形式)は本当の意味でのリスニング力が測定できる大変良い問題だと思います。英検1級でも同様の形式で出題されます。対策をすることによりリスニング力のUPが見込まれますが、英検過去問以外に類似問題がないのが現状です。やはり純粋なリスニング力を高めるしかなさそうです。
「目標正解数:TOEIC600レベル・3/5問 TOEIC700レベル・4/5問」
TOEICスコアと「英検準1級」設問別の目標得点のまとめ
99点満点中、70点前後で一次試験合格となります。ぜひ合格に向けて頑張りましょう。
形式 | 大問 | 内容 | 配点 | TOEICスコア(600目標得点) | TOEICスコア(700目標得点) |
---|---|---|---|---|---|
リーディング (65点) | 1 | 短文語句補充 | 25 | 15 | 18 |
2 | 長文語句補充 | 6 | 4 | 5 | |
3 | 長文内容一致 | 20 | 16 | 18 | |
4 | 英作文 | 14 | 10 | 10 | |
リスニング(34点) | Part1 | 会話文 | 12 | 10 | 10 |
Part2 | パッセージ | 12 | 10 | 10 | |
Part3 | Real-Life | 10 | 6 | 8 | |
合計 | 99 | 71 | 79 |
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